ナ イ ン の 会

クリスチャン自死遺族のコミュニティ
    
「泣くのに時があり、笑うのに時がある。嘆くのに
時があり、踊るのに時がある」伝道者3章4節


2014年発足 

ナインの会が翻訳/出版した書籍と冊子たち

水野健氏(牧師・カウンセラー)による推薦

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○○○ 悲しみを道連れに ○○○

「悲しみを道連れに生きる25のヒント」(ヨベル出版) 
著者は、米国の結婚カウンセラーのノーマン・ライトです。私の結婚の準備の本は、彼の著書を多く参考にしています。彼は重度の障がいを持ったお子さんを天に送った経験から書いています。

私は2017年にひとり残されてから、グリーフ・ケアー、グリーフ・ワークの本を多く買い求めました。
どうしたらこの哀しみから抜け出すことができるのかと。
8年経って不思議に今はその関係の本を読みたいと思わなくなっていました。
しかし、この本は別です。

これまで読んだグリーフ関係の本をわかりやすくまとめられています。
そして、私にとって回復の部分が特に心に入ってきました。

「死別からの回復は、高速道路の走行中に、工事などのため何度か一般道に降りなければならないことに似ている。
標識に従うと、いったこともない街や未舗装で走りにくい、でこぼこ道を行かなくてはならない。走る道は曲がりくねっているが、確かに前進はしている。
元の高速道路に戻れるかと時には疑ってしまう。しかし、確かに高速道路はある。いつ、どこで戻れるかはわからないが。」

「死別を痛みと感じなくなるのでしょうか。忘れることなのでしょうか。
そうではありません。これからも何年も思わぬ時に顔を出してくる小さな痛みはあるでしょう。
はたして人生を前に進めることができるでしょうか。
大丈夫です。もちろんできるようになります。」

「今、経験している苦しみは、あなたのうちの何かが復活する可能性につながります。悲しみは、ある種のパワー、これまで眠っていて使われていなかった能力、生き方、他者の新しい同情心、神との新たな関係を呼び起こすかもしれない。」

 

書名は『悲しみを道連れに生きる25のヒント』
 悲しみから逃れるのではなく、別れるのではなく、それを大事な経験として新たな部分を発見する機会とするというのです。
「悲しみを道連れ・・・」ですが、それよりも比べることができない神がいつも寄り添って同行してくださっていることを忘れないようにしたいと思います。

村上純子氏による書評

H・ノーマン・ライト著
『悲しみを道連れに生きる25のヒント』
の書評がキリスト新聞ウェブ版に掲載されました。


大切な人を失う悲しみは、誰にとっても避けられない現実である。『悲しみを道連れに生きる25のヒント』(H・ノーマンライト著、前島常郎訳)は、悲嘆とは何か、悲嘆の中で人は何を経験し、どう抱きとめるのか、そして回復への道のりをどのように歩むのかを示す手引き書である。喪失の中で経験する痛みや混乱、怒りや恐れ、不安などは異常ではないと語り、悲しみを乗り越えるのではなく、抱きとめて「道連れ」にしながら歩むための具体的なヒントを示している。
 著者は「悲しみと癒しの道は人それぞれ」であるとし、自分の喪失を他人と比べて矮小化しないようにと語る。「あの人の方が大変だから」と比較し、自らの悲しみを抑え込む必要はないという。また、「いつ目的地に着くのか?いつ回復は来るのか?」という問いに対し、「それは決まった地点に一度だけ降り立つのではなく、現在進行形である」と述べる。悲しみの道は直線ではなく、行きつ戻りつしながら続いていく。そしてそれは「以前と同じ」に戻ることではなく、新しい「普通」を自ら作り出す道である。
 本書は何度も読み返す価値がある。悲しみの歩みの中で、自分がどの位置にいるかによって心に響く箇所は変わるだろう。必ずしも最初から順に読む必要はない。むしろ、ページをめくって心に留まった言葉こそ、そのときの自分に必要なメッセージであるのかもしれない。
 悲しみは信仰生活にも深い影響を及ぼすが、そのただ中にあっても神の慰めと臨在は確かにある。悲しみを消し去ることはできない。しかし、本書はそれを抱えて道連れにしながらも歩み続ける勇気を与えてくれる。読者の心を支える力が込められた一冊である。


(カウンセリングオフィスお茶の水代表) 村上純子

H・ノーマン・ライト『悲しみを道連れに生きる25のヒント』

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     好評発売中!

    H・ノーマン・ライト著

『悲しみを道連れに生きる25のヒント』
ヨベル新書109
定価 1,100円(税込み1,210円)

悲しむことからも 休みを取ろうと思える日は来る!
 結婚・家族・児童および、悲嘆・トラウマのクリスチャンカウンセラーとして、アメリカで30年以上のキャリアを持つ著者が、人生の静かな同伴者とも言うべき <悲しみ> について語る。
否認や排除することをやめて、悲しみを道連れとして生きるよう勧める 
珠玉の25章。


1章 悲しみが見せる様々な顔
2章 痛みと否認
3章 すべてが乱される
4章 人と比べない
5章 なぜ悲しむのか
6章 困惑
7章 心の風穴
8章 答えを求める叫び
9章 涙という表現
10章 あなたはひとりではない
11章 恐れと不安
12章 自責の念
13章 怒り
14章 悲しみはなくなるのか?
   以下略


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本書の収益は、すべてナインの会の活動費となります。





 

『悲しみを道連れに生きる25のヒント』(音読)

訳者が、「まえがき」と「序章」を音読しています。

『遺されたあなたのために 家族の自死のあとで』(ティム・ジャクソン著)

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デイリーブレッド刊 ー探究の書シリーズー
『遺されたあなたのために ー家族の自死のあとで』
ティム・ジャクソン


2025年6月1日発行 第4版 1刷 

 子どもの頃の印象易な思い出は、クリスマスの夜更けにフランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!(イッツ・ア・ワンダフル・ライフ)』の白黒映画を母と見たことです。今になってふり返ると、少年の想像を越える普遍的なテーマが作品の底にはあったことがわかります。
 時は1945年、とあるアメリカの片田舎の街で。ジミー・スチュアート演じるジョージ・ベイリーは、人生に行き詰まっていました。・・・・・



1 問題の大きさ
  危険度
  苦しむのは誰か

2 荒れ狂う感情の波
  ショックと否認
  感覚麻痺と混乱状態
  怒りと悲しみ
  拒絶感
  敗北感と罪責

3 悩ましい疑問の数々
  なぜ死を選ぶのか
  では、なぜ「なぜ」と尋ねるのか?
  何が死を選ばせたのか?
  自暴自棄
  ゆがんだ決意
  愛する者は今どこに?
  なぜクリスチャンが死にたくなるのか?
  人生は元通りになるか?
  どうしたら神への信仰を取り戻せるか?

4 前に進む
5 サバイバーを支援する
6 危機的な人を支援する
7 希望ー生きる理由
8 牧会スタッフのために


 こちら からPDFがダウンロードできます。(無料)
 印刷版は こちら から注文できます。(無料)

『父の自死とそれからの私』(アルバート・シー著)

PP用表紙
デイリーブレッド刊 ー探究の書シリーズー

『父の自死とそれからの私』
 (アルバート・シー)

  初めに
 世界中で毎年七十万人近い自死者がいると推定されています。その亡くなったひとりひとりには、通常六人から十人のサバイバー・親・伴侶・子ども・兄弟・親族・友人・知人がいます。ということは、この特殊な苦しみを味わう人が世界中で毎年数は数百万人いることになります。私もその一人で、父を失いました。
 父テリーは、電気工学の博士号を持つ有能な人で、宇宙からサテライト画像を使って地図を作成する技術を開発していました。
ところがある年の十一月、脳卒中を患い、命は取り留めたものの左半身に麻痺が残りました。・・・・・・

1 衝撃
2 偽りの罪責感
3 悲嘆の表出
4 思い出という贈り物
5 あわれみに委ねる
6 悲しみによる成長
7 具体的な助言
  ・居場所を見つける
  ・体に気を配る
  ・自分に優しく
  ・食べ物、アルコール、薬物に逃げない
  ・あわてない
  ・美しいものに触れる
  ・ボランティア
 最後に

著者のアルバートさんは、中国系アメリカ人であり、米国のキリスト教系出版社で働いています。

印刷版は、こちら から注文できます。(無料)
PDF版は、こちら からダウンロードできます。(無料)

 

朗読『父の自死とそれからの私』(アルバート・シー)

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